今回は妄想分多め。
「ドコモ、年度内にスマートフォン7機種投入へ」日経報道
http://japanese.engadget.com/2010/07/07/docomo-7/
(Engadget Japanese)
ドコモさん豪勢な計画だなー、ドコモマーケットでの決済提供にあわせてandroid端末の大幅強化かな?
…程度に読み飛ばそうとしたら非常にすごい落とし穴がありました。改めて会社で日経引っ張り出して読んでしまいましたよ。
記事中に「スマートフォン向けのアプリを既存のi-mode携帯に転用出来るサービス」の提供が記載されています。
ドコモが、android向けドコモマーケットで本当にやりたいのは、課金決済とこの点の2つだったりするんじゃないでしょうか。
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単純に読み解くと、スマートフォン(おそらくandroid?)アプリを既存の携帯上でiアプリとして動作させるといったところ?
なんですが、そもそも根底のシステムに差異があるため以下の3パターンの可能性が考えられます。
1)ドコモ端末上でandroidアプリを動かすバーチャルマシンの展開。
…Javaベースのandroidアプリなので、環境さえ整えば可能です。そもそもドコモのiアプリもjavaベースなのでさしてハードルは高くないハズ。
2)逆に、ドコモケータイの機能がandroid上に実装される。i-modeとかが。
i-mode自体は他のプラットフォーム上でのエミュレートが研究されていると各種記事にも上がってきていて(実際に動作デモもあったハズ…)、可能性としてはありえない話ではありません。つまり今後のドコモ端末は総android化してしまうというシナリオ。おお怖い(笑)
3)アプリをマーケットに上げた時点でコンバートする仕組みの構築。
端末側じゃなくて配信側で差異を吸収する。ありえなくもない話。
どっちの可能性も考えられますし、特に2のパターンなんかは春から総SIMロックフリー化を明言したあたりからも可能性ゼロじゃないなあと言えるあたり。。。
以上3つは妄想ベースです、あしからず(笑)
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万が一androidアプリの展開だった場合、この施策を行うことで確実に言えるのは日本のandroidアプリ市場が確実に爆発するということです。…そりゃまぁ、どの端末レベルからの提供かわかりませんがドコモの5000万ユーザが数年でこのアプリケーションプラットフォームに乗っかってくるわけなのですから。
そう考えると、課金決済インフラという消極的要素がドコモマーケットにより無くなり、市場が小さすぎるというリスクもこの施策で無くなることで既存の公式コンテンツプロバイダ・iアプリベンダは一気にスマートフォンアプリ市場に手を伸ばす踏ん切りが付けやすくなります。これはとてもとても大きな踏み台。
更に現在android向けに開発をやっている個人やベンチャーは、この機会にドコモのインフラで、ユーザを全力でかっさらいに行ったり大きくマネタイズする機会を得ることができたりもします。現在androidアプリを作っても、「すこしの日本人とたくさんの外国人を相手に無料文化で勝負を挑む」(iPhone比)感じなのですが、ドコモユーザがのっかるだけで日本人の半分近くが潜在顧客になっちゃったりするわけですから。更に公式コンテンツプロバイダがシフトしてくると日本国内向けは一定量以上の有料コンテンツ市場が形成される可能性も極めて高くなります。
ということで余力のあるコンテンツ開発サイドは今からスマートフォンアプリの開発研究を始めておくのがいいのかもしれません。
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こうしてみると、端末数を増加させ、間に「アプリ・コンテンツのシームレスな移行」といったかたちでの橋渡しとなる施策を置くことでドコモはかなり強くユーザのスマートフォンへのシフトを図ろうとしてることが見て取れます。
対iPhone包囲網としてこれがどこまで機能するのかが楽しみです。