かもめのはとば Re:[2]

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docomo契約数月次データを眺めてみた(9月版)



9月度の月次契約数推移がTCAから発表されました。
各所で「docomo純減止められず」「過去最大の純減」といったニュースが飛び交っています。

ドコモが過去最大の純減、MNPも13万の転出――9月の契約数 - ケータイ Watch

ドコモ、iPhone発売も流出止まらず--2013年9月携帯契約数 - CNET Japan

実際どういった数字が減っているのか例のごとく、docomoさん発表の契約数月次データから2つほどグラフを作ってみました。
(世代別割合を出そうと思ったのですが、そちらは20日前後更新のためまた後日。)

 

■i-mode契約数の減少幅は「大きく減って」いる

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i-mode契約数の減少量と、spモード契約数の増加量を並べたグラフです(単位は千契約)。もの凄く雑な解釈をするのであれば「i-mode契約の減少量-spモード契約の増加量=フィーチャーフォンから他キャリアに流出した数」となります。

ここ暫く流出傾向にありましたがグラフはほぼ並行。さらに9月に至ってはi-modeの減少幅、spモードの増加幅共に大きく低下しています。

 

■FOMAとXiの契約数を比較すると…?

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こちらに関しては少し複雑なグラフ。

Xiの増加幅が大きく落ち込んでいっており、9月はFOMAの減少幅以上となっています。FOMAのグラフに関しては多少山谷に差はあるものの(FOMA内にはXi非対応の初期のAndoridも含まれますので)ほぼ前のiモード契約者の減少幅と似たような形を描いていますが、Xiの方はグラフ形状に大きく相違が出ています。

上のグラフと比較した場合、XiのグラフはFOMAの減少より下にあるのが自然な位置ではあります。それが6-8月上に来ていると言うことはキャリア内でのXi移行が順調に進んでいる(XiのAndroid端末=ツートップが売れていた)ということだと推測できます。
9月のいわばグラフの定位置への押し下げはそれだけdocomoさん内でXiのAndroid端末が売れなくなった、ということなのではないかなと考えられます。

こう見るとdocomoさん自ら各種記事内でコメントされている通り「買い控えによる販売鈍化(様子見)が発生した」ためというのも説得力があります。

 

iPhoneの販売開始が9月の中旬以後だったこと、また各キャリア在庫を潤沢に用意できていないこと、さらにdocomoさんのメール運用開始が10月頭だったことも鑑みると、商戦全体でdocomoさんの1人負けと結論づけるのは若干早いのかなぁとも思います。
10月に「9月買い控えした層」がどう動くか、その辺りで来月のdocomoさんの数字は大きく変わってくるのかなあ…とも思います。

 

なお、グラフの各数値には少なからず例外値も含まれます。i-mode契約数、SPmode契約数であれば「どちらも契約していない回線契約(データ通信契約とか)」が存在したりもします。

そういった点を一切無視してざっくりと捉えた考察であることをご理解頂ければ幸いです。