かもめのはとば Re:[2]

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商標を検索して登録や異議申立の状態を調べる

  • 商標は簡単に調べることができる
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商標は簡単に調べることができる

任天堂さんの記事を書いた際にどうやって調べてるのか?という話を頂いたので記載していこうと思います。

まずは特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」を開きます。

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検索窓のような画面が出てきますので左のプルダウンを「商標を探す」に。検索したいワードを入れてボタンを押すとヒットした件数が出てきます。
一覧表示を押すと次の画面へ。今回の場合4件ずらっと出てきましたが気になるのは一番上のもの。

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「マリカー」に関しては「異議申立中」というステータスがついていますね。これは商標として登録はされているものの、登録者以外から異議が申し立てられているということ。ちなみに異議申立は登録後、公報発行から2ヶ月以内であれば誰でも申立ができます(商標法43条)。
さらに詳細を見るために登録番号のリンクを押してから…

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次の画面で「経過情報」を選択しましょう。画面がポップアップして情報が出てきます。

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この経過情報は登録の際の情報をまとめて見ることができます。
今回は異議申立の審判に関する情報を見たいので、「審判情報」を押すと次の画面へ。

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商標登録、そして異議申立が起こった日程と、異議申立人が誰かを見ることができます。公報発行が7月26日で異議申立が9月26日。2ヶ月ギリギリですがこれはギリギリまで交渉をしてたということでしょうかね…?

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任天堂さんがレンタルカートを訴えた件を知財面から少し見てみる

任天堂が公道レンタルカートの「株式会社マリカー」を訴えました。

www.nintendo.co.jp

事実関係は各ニュースサイトで取り上げられると思いますが、知財初心者的に気になったところを少しずつ見ていきたいと思います。
※万が一誤認識等ありましたらご指摘頂けると助かります。

  • 著作権面で文中から読み取れること
  •  不正競争防止法関連で文中から読み取れること
  • 気になる点:商標について
  • 所感
  •  調べ方等、関連記事

 

著作権面で文中から読み取れること

コスチュームを貸与している
写真や画像を許諾を得ることなく営業宣伝に利用している

この2点は文中に言及があります。つまり「コスプレと著作権の問題」的なものに加え、それを用いての営業行為を問題視しているようです。
ひっかかってくるのはこの辺りでしょうか。

  • 複製権もしくは翻訳・翻案権がらみ(衣装を作っていれば。その点)
  • 公衆送信権がらみ(営業宣伝での掲載等)

 不正競争防止法関連で文中から読み取れること

広く知られる「マリオカート」の略称である「マリカー」という標章をその会社名等として用いており

 この点です。大事なのは「広く知られる」という単語。広く知られている商標を用いてのいわゆるブランドのタダ乗りのような行為は周知表示混同惹起行為といって、不正競争として規定されています。

第二条  この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
一  他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為

(不正競争防止法より)

 過去には有限会社ウォークマンという会社がソニーに訴えられて負けている事例があります。今回の事例はかなりそれに近い状況だと思います。

気になる点:商標について

他方、このリリース文中には商標に関しての記載が殆どありませんでしたので、J-PlatPatで調べてみました。

「マリカー」絡みでは登録番号 第5860284号で株式会社マリカーが商標を登録しています。
ただしこの商標に関しては平成28年6月24日の登録後すぐ(平成28年9月26日)に異議が申し立てられています。異議申立人は任天堂株式会社です。つまり商標の面においては既に係争状態にあるのでしょう。

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そう考えるとこの件で両社は表から認識出来る範囲では平成28年(2016年)の秋には表からもう揉めていた、ということかなと思います。

任天堂はその後、平成28年12月21日に、マリオ(商願2016-143131とルイージ(商願2016-143132)の帽子の形で立体商標の出願をしており、その内容にはカート(遊具)の貸与がばっちり含まれています。

所感

個人の感想の域を出ませんが任天堂さんが一線を越えたと判断し、積極的に目に見えるアクションを取り始めたのは商標登録がなされた段階なのかなと思っています。
(もちろん、裏・内々で警告が行っていた可能性はあります。)

その後速やかな異議申立、さらに立体商標出願によってアクションを起こしていき、行き着いた所が今回の訴訟提起なのかなと思います。

 

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速度制限を話題に出す人が減ったかも?

  • 速度制限に触れている人が減った?
  • 各キャリアの大容量パックが効いたかも
  •  過去の同内容調査

 

速度制限に触れている人が減った?

定期的に調べている「速度制限」「通信制限解除」のGoogle Trends調査結果ですが、最近少し面白い傾向が出てきました。

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9月末タイミングに大きく跳ね上がった以後、有意に低下を続けています。

各キャリアの大容量パックが効いたかも

9月月中に効きそうな何かがあったかな?とニュースを調べてみると、各携帯電話会社が大容量パックの提供を開始したタイミングと重なります。

ソフトバンクがデータ定額拡充、20GB月額6000円、30GB月額8000円 - ケータイ Watch

au、20GB/30GBのデータ定額サービス「スーパーデジラ」を提供 - ケータイ Watch

ドコモも20GB/6000円の新サービス「ウルトラパック」、家族とシェアも - ケータイ Watch

この施策が効いたのであれば、「超ヘビーユーザーは9月末でパックを切り替え、大容量パックへ移行、その後制限にかかる事が減った」という状況は起こっていそうです。

こう見ると大容量パック、かなりニーズが強くかつ普及度の高い施策になったのではないでしょうか。

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DJI mavic Proのファームウェアをアップデートする

  • ドローン、mavic Proのアップデートをやってみた
  • パソコンにアップデートに必要なソフトをインストール
  • DJI Assistant 2の起動と機体の接続
  • 本体のアップデートの実施
  •  送信機(コントローラー)もアップデートしよう
  •  おまけ

ドローン、mavic Proのアップデートをやってみた

アップデートが来たよ、という話を伺ったので手順を記録していきます。
買ってからまだあまり満足に飛ばせていない…。

スマホアプリ(DJI GO4)だけアップデートして機体やコントローラのアップデートをわすれるといざ飛ばそうと思ったときにiPhoneAndroidと接続できないことがあるようです。こまめなチェックが必要ですね。

アップデートに必要なのはPCと機体を繋ぐUSBケーブルです。

パソコンにアップデートに必要なソフトをインストール

まずはDJIのホームページから。

www.dji.com

サポート、mavicと進んでいき、ダウンロードページへ。

www.dji.com

ソフトウェアからDJI Assistant 2をダウンロードしてインストールします。意外と容量が大きいですね。インストール時に中国語が出てきてびっくりするかもしれませんがDJIは元々中国のメーカーなので…続行

DJI Assistant 2の起動と機体の接続

起動時に「この不明な発行元からのアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか」という画面が出てくることがあります(Windowsの場合)、デバイス(mavic側)のソフトの更新のための起動なので、ここは「はい」を選択しましょう。

起動後はとりあえず右上から日本語表示に…

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mavic本体横のカバーを開きUSBでパソコンと接続します。…あれ?反応しない?とここでmavicの電源を入れなければいけません。

電源ONで無事認識。

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本体のアップデートの実施

Mavic Proと書いたアイコンを選択するとメニューが出てきます。ここから先はDJIアカウントにログインしなければ作業が進みません。

が、ここでハマりました。どうやらこのアシスタントはGmailエイリアス(アドレス+文字@gmail.comで擬似的に作ったアドレス)に対応していないようです。DJIアカウントのアドレス変更もできないようなのでアカウントを再発行することに…。

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若干ハマりましたが無事にアップデートができるようになったので実施。順調に…とおもっていたらここでエラー発生。バッテリーが50%以下だとアップデートできないようです。アドレスの件でハマってる間に無駄遣いしてしまった。
バッテリーを交換し再度実行。時々機体から音がしてドキっとしたりしますが無事100%まで完了。

 送信機(コントローラー)もアップデートしよう

ふと忘れがちになりますがコントローラーの方もアップデートが必要です。
同じ手順でアップデートを行いましょう。

注意すべき点はコントローラーはPCに接続した後に電源を入れること。あとは接続後認識までに若干時間がかかる場合があることです。アップデート全般に言える事なのですが、細かい点でドキっとすることが多いですね、、、

おそらくSparkやMavic Pro Platinumも同じ方法で大丈夫なのかな?

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TBSアプリのランク推移その後

  • 「逃げ恥」効果の後はあのアプリはどうなった?
  • ランク上下動が大きく発生している
  • 関連記事

「逃げ恥」効果の後はあのアプリはどうなった?

yrik.hatenablog.com


以前こんな記事を書きました。
その追跡調査です。

ランク上下動が大きく発生している

前回のグラフは下端を100にしていましたが、今回は500まで拡大しています。
また、取得開始時期を2016/9頭から2017/2中旬に設定。

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ランクが動いている期間が3つに別れますが、その間に2つ大きなランク低下の谷間が発生しています。これ、テレビをよく見る方はわかると思うのですが四半期毎の番組改編のタイミングですね…。つまり「見逃し需要が下がるタイミングはアプリの需要が極端に低下」するようです。

山になっているところはそれぞれドラマ等が継続されている時期になりますが、真ん中の「逃げ恥」放映時期がやはり高いレベルでの維持となっています。1月以後の新番組は始め大きく上げているんですが徐々に低下。。ランク推移の見ようによっては四半期毎の番組の人気度を推し測る事なんかもできるかもしれません。

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目をぐるぐるに盛れる「美颜相机(BeautyCam)」が流行ってるみたい

美颜相机(BeautyCam)が流行ってるみたい

TwitterやInstagramのようなSNSとかで目をぐるぐるに加工している自撮りを時々見るようになりました。どうやら「美颜相机(BeautyCam)」という写真加工アプリで出来るようです。

アプリのダウンロードはこちら。

iPhone

美颜相机

美颜相机

  • Xiamen Meitu Technology Co., Ltd.
  • 写真/ビデオ
  • 無料

 Android

play.google.com

中国のアプリですね。現地のアプリ名が美颜相机で英語のタイトルがBeautyCamみたいです。美顔相机を翻訳すると美容カメラ。うーんシンプルな名前。

使い方

詳しく纏めてらっしゃる方がいるのでそちらで。

 

 いつから流行ってる?

いつも通りGoogle Trendsで直近1ヶ月を確認するとこんな感じ。

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2月4日に急激に伸びてます。関連キーワードとして「美顔そうき」「びがんそうき」「びがおそうき」等が上がってきている辺りああ、確かにこれ漢字入れるの日本だと難しいよねって感。

AppAnnieでAppStoreのランクを見るとこう。

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1月の末よりぐんぐんランクが上昇していき、Google Trendsがはね上がるあたりから1位にずっと張り付いています。

SNSでじわじわと人気を上げて、テレビで取り上げられたタイミングでGoogle Trendsが跳ね上がってると考えると納得のグラフ2つになりました。

カメラアプリは半年~1年毎にトレンドが移り変わって新しいものが出てきます。SNOWもかなり長期間強いトレンドでしたが、このアプリもそういった流れになるのでしょうか。

 

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競馬ゲームを3種並べてみる

出揃ったメジャー競馬ゲームの勢いを比較

gamebiz.jp

上記の記事やツイートが気になったので3種類の競馬ジャンルのゲームの売上げランキング推移と、トップApp内課金を並べてみました。

比較対象は以下のアプリ。

ダービースタリオン マスターズ
・ダービーインパク
Winning Post スタリオン

データソースはランキング推移はAppAnnie、トップApp内課金はAppStoreから。いずれもiOSでの推移です。

ランキング推移

ダービースタリオン マスターズ

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ダービーインパク

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Winning Post スタリオン

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 直近三か月、軸の下端は400に合わせてあります。ダービーインパクトが12月中旬に入ってからレンジ1つ(50位ぐらい)下へ。Winning Postが1月に入ってから大きく上下動が出ているのがわかります、これは競馬のオフシーズンと連動かな?

 上下動が大きく出るサービスは商品やイベントによって売り上げ影響が大きいサービスであることが多く、そういうサービスは比較的「わかっている(サービスに慣れた)」ユーザさんが多いか、もしくはディスカウント的な施策を多めに実行し「買いの時期」を作っていることが多いです。Winning Postはそういった感じでしょうかね。
 集客(新規のお客様)が滞ったり中長期の運用になるとそういう形を形成することが多いのですが、ダービーインパクトは中長期の運用にもかかわらずグラフ的には安定しています。これは広告をしっかり打っていって、新規のお客様をしっかり集められているからじゃないかなと推測。

トップApp内課金

ダービースタリオン マスターズ

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ダービーインパク

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Winning Post スタリオン

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 トップApp内課金はアプリ内でどの商品軸がよく買われているかということ。つまりここに高単価のものが来ていれば平均客単価(ARPUとかARPPUといわれるもの)が高いと推測されます。
 客単価自体は運営上の商品設計(キャラクター魅力や、強さ、ランダム型であれば出現率など)、イベント設計等で左右されるのももちろんですが、お客様の層によっても上下がでます。「ライトユーザでちょっとだけ課金している人が多い」のであれば平均客単価は下がる、のです。

 ここに出している3つのサービスではしいて言うならダービースタリオンが少し高いかな?ぐらいでほぼほぼ同じような課金傾向が出ています(ダービーインパクトが商品軸を分けているためちょっとわかりづらい…)。競馬という少し人を選ぶIP特性上、客層が似通っていることが大きいのでは?と推測します。

 ちなみにアプリ名は言いませんが客単価が高い高そうなアプリだとこういう傾向がでます。

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