かもめのはとば Re:[2]

やわらか系、モバイルとかアプリとか法律とか色々。

電子書籍販売のサービス終了とか。規約にはなんて書いてあるの?



 以前からぽつぽつと発生していた電子書籍サービスの「撤退」
 ここ最近は市場が少しずつ大きくなったせいもあり影響範囲も広くなったためか、話題になる頻度も上がっているように感じます。

 

エルパカブックス終了に見る電子書籍の対価問題 [電子書籍] All About

ローソンの電子書籍サービス「エルパカBOOKS」終了 購入代金相当のポイント返金 - ITmedia ニュース

買ったはずの蔵書が消える 電子書籍、企業撤退相次ぎ:朝日新聞デジタル

 

 書籍の販売と違い権利の付与になっているものになっているなど実際の書籍販売とのの感覚差の大きさから今後もこういった話題は続々でてくるのではないかなと思います。
 そこでふときになったのがこういったサービスの規約文面。
 ユーザが一番目にしやすい(読まないことも多いですが…)所にどのような条件での販売と記されているのか、いくつかのサイトを引っ張り出して見ました。

 

Amazon Kindleストア

Amazon Kindleストア利用規約

 Kindleコンテンツの使用。Kindleコンテンツのダウンロードおよび当該料金(適用される税金を含む)の支払いが完了すると、当該コンテンツプロバイダーからお客様に対して、Kindleやリーダーアプリケーションまたはその他本サービスの一部として許可される形で、Kindleストアより指定された台数のKindleまたは対象機器上でのみ、お客様個人の非営利の使用のみのために、該当のコンテンツを回数の制限なく閲覧、使用、および表示する非独占的な使用権が付与されます。Kindleコンテンツは、コンテンツプロバイダーからお客様にライセンスが提供されるものであり、販売されるものではありません。コンテンツプロバイダーは、Kindleコンテンツの使用に関してその他の規定を定める場合があります。

 ということで使用権の付与ということが明記されています。
 簡潔ですがイレギュラーの場合に関しての言及は無し。

 

楽天kobo

kobo:電子コンテンツ販売規約

 Koboサービスは、幅広いコンテンツの販売を提供できるよう最大限の努力をします。

そのため、Koboは、通知なく、コンテンツの販売状態を変更することができます。ときには、商品の購入後、ダウンロード前に利用不能となる場合があります。かかる場合の救済として、お客様はその商品に支払った金額の返金を受けることのみが可能です。このような場合には、Koboカスタマーサービスにお問い合わせください(下記参照)。

お客様は、コンテンツの購入後速やかに、コンテンツをお手持ちのKobo対応端末にダウンロードしてください。原則としてお客様はお持ちの端末にはコンテンツを必要に応じて何度でも再ダウンロードできる設定ですが、出版社または権利者の意向等により、随時Koboのサーバーから削除されるコンテンツもあります。その場合、お客様には事前に告知を行うよう努めますが、緊急の場合等、お知らせが事後となることもあります。Koboは全てのコンテンツにつき、無期限にダウンロードできることをお約束・保証するものではありません。

 ダウンロード前の利用不能に対しては返金を言及。
 削除可能性にも触れ、再ダウンロードが保証されない旨も言及。

 

■kinoppy(紀伊國屋

会員サービス利用規約 | 本の「今」がわかる 紀伊國屋書店

 第11条 Kinoppyサービスについて

特段の事由により個別の電子書籍に限り、クラウド上の同期を終了する場合があります。

 通常の会員サービスと規約が統合されていることもあり、電子書籍サービスに言及しているところはそれほど多くありません。
 同期終了の可能性は個別に記載。

 

■BookLive!

 BookLive!サービス利用規約

 会員はコンテンツが前項に従いダウンロードができるものである場合には、当該コンテンツを購入後、対応端末に直ちに当該コンテンツをダウンロードするものとします。

会員が前項に従わず、第20条各項に該当する事由が発生した場合において、会員が購入したコンテンツを会員の対応端末にダウンロードできなくなったとしても、又は同場合においてストリーミングができなくなったとしても、運営者はそれにより会員に発生した損害につき一切の責任を負わないものとします。

運営者は、会員の了承なく本サービスにて提供するコンテンツを利用停止又はアクセス制限し、またコンテンツの内容を変更することがあります。その場合においても運営者は会員又は他の者が被った損害について一切責任を負わないものとします。

  基本的にテンプレート(?)に近い形の利用規約でしたが再ダウンロードが保証されない旨の言及は折り込み。

 

 いくつかのサービスを並べてみましたがほぼ全てのサービスで再ダウンロードが出来ない可能性があることに言及がありました。規約自体が非常に確認しづらい所にあるため(そうそう見る物では無いため仕方ない点ではありますが)通常の販売との相違に関してはトラブル回避の観点からもユーザにさらに訴求していく必要はありそうです。

 各サイトの文面を確認して頂くとわかりやすいと思うのですが、楽天koboの規約文面がとてもエンドユーザからも読みやすいものになっていました。こういった方面の調整は、電子書籍のみでなく各サービスもっと気を配ったほうがいいのかなと思いました。