かもめのはとば Re:[2]

やわらか系、モバイルとかアプリとか法律とか色々。

黒猫のウィズの順位変動に関しての補足



なんだかこの呟きに関して誤解を招きかねない流れだったので、補足しようと思いました。 

 

■起きている事象に関して

appdbさんからグラフをいくつか。

f:id:yrik:20140827022433p:plain

f:id:yrik:20140827022443p:plain

f:id:yrik:20140827022421p:plain

6、7、8月のiPhoneにおけるランキング推移を持ってきました。
iPhoneのランク変動は、比較的短期間での売上げ上下動を反映する特性があります。

各月を比較してわかるとおり、頂点はほぼ変わらないのですが毎月中旬、下旬にかけて谷ができる形になっており、その谷の深さが徐々に深くなってきています。

起きている事象としてはこんな感じ。

 

■お客様の動きから状況を推測

ここからは推測も多分に含まれることをまずはご承知ください。
(実際のデータを見たわけではないので…お約束ですね。はい。)

中長期の運営、中長期続けてくれているお客様が、特にゲームコンテンツにおいて起こしてしまうのが「飽き」「中だるみ」です。これが起きないように、既存ユーザに対して飽きさせない刺激的な施策を実施していくことになります。
つまりユーザのアクティブ率、売上げ等は施策のタイミングに顕著に出る形になってきます。

これに対してサービス開始初期や、集客で新規のお客様を入れた直後はまだお客様がサービスに対して熱量を強く持っており、イベント以外のゲームの基礎の部分でも熱心に動いてくれます。これがそのまま売上げにも反映され、売上げ等は施策のタイミングに依りすぎず、比較的フラットな形となります。

 

このアプリに関しては既にかなりの中長期の運営となっています。そのため前者の傾向が強く出やすいと考えるのが自然です。

むしろ、運営側としてもそれを知覚しているのであれば、前者の傾向で最大化できる形でのイベント設計、売上げ施策を実施しイベント中はランクが上昇するような、メリハリの有る健全な運営を行っている可能性もあります。

と、考えると「6月7月はなんらかの状況で谷が埋まっていた」と考えるのが自然だと思います。
先の中長期継続のお客様の動き、新規のお客様の動きを考えて見れると、6月7月にはしっかりと新規のお客様の流入があったが8月はそれが止まりポテンシャル値に近い状況が出ている、と考えるのが自然なのではないでしょうか。

 

■流入はどこへ?

これは言うまでもなく新規サービスに集中的に流しているのだと思います。
このサービスはある程度長い期間に渡ってマスのCMも行い、一千万超のユーザも確保しているサービスです。広告費の効率、自社内送客の効率も落ちてきている(やりそうなお客様はもうあらかた認知してしまっている)と思いますので、新しいサービス…特にフラッグシップ訴求できるサービスが出来たのであれば、そちらに集中するのは当然の選択でしょう。

 

■ということで

「あの黒猫が一気に50位以下に落ちている」と、単体のサービスで見るとかなりショッキングな(?)状況に見えますが、会社としてのポートフォリオや、サービスが現状抱えているお客様とそれに合わせた運営を考えると、極めて健全な形なのかなと思います。

おまけ。

比較的均された変動をするAndoridだとこんな感じですね。
プラットフォーム毎のお客様の動きの相違は差し引かないといけませんが、均して見ると見事なコントロールだと思います。

f:id:yrik:20140827030049p:plain