ふと気になって各キャリア版Xperia Z3の掲載画像を並べて見たんだけど面白かった。au版とsoftbank版はメーラーの違いかと思いきや時計の部分に差異がある。docomo版はdocomoさんのUI(ひつじも居るよ!)。 pic.twitter.com/oJOr1wtB2W
— takashi kawai (@yrik) 2014, 10月 1
日本のSonymobileのサイトは律儀に全キャリア分並べているんですけど、docomoさんのUI入れた画像だけは挙げてない。権利の関係なのかな、とは思いますけど。
— takashi kawai (@yrik) 2014, 10月 1
一応フォローしておくとドコモさんのお客様にはレイトマジョリティ層やシニア層がかなり多いと考えると、キャリアアプリが買って直ぐ従来通り使えるっていうのは一定大切な事なんですよ。
— takashi kawai (@yrik) 2014, 10月 1
なんだか偉くバズってしまったので想像の範囲で思うところを書いてみます。
■基本形に忠実なSoftbank
Softbankさんは一番グローバルモデルと近い形になっています。おそらくここには調達コスト低減という意向がかなり働いているのではないかなと思ってます。
米国の携帯電話会社(Sprint)を買収し共同調達でのコスト削減を行うなんていう話もあるぐらいですので、基本的にグローバルモデルに極力近い形での提供をしたいのではないかなと。
また、商品主軸がiPhoneという事もあり、以下のような事情もあるのではないかなと考えています。
・そもそもAndroidには大きなコストはかけたくない(上記同一)
・キャリアとしてのサービスはiPhone導入の時点で端末と切り離されているため、積極的に載せるモノがない。
■カスタムの余地はあるau
auさんは他のキャリアさんと通信方式が違うという事情もあるため、カスタムの余地は大きくあると思ってます。それでもUI面に大きく手をいれず、写真の上ではauのメールアプリと、カメラアイコンが出てきている程度になっています。カメラが前に出てきているのはターゲットユーザがよく使うもの(=訴求しやすいもの)を前にだしているといった感じでしょうか。
実際はプリインストール系のアプリが色々入っているんだろうなというのは想像に難くありませんが、ドコモさんほど徹底はされていない印象です。
一時期auさんも共通のUIを作る、といった印象を持っていましたが、最近は調達の難度等もありメーカーさんの最良に任せてる部分も多いのかなあ、と思います。
■docomoがあそこまでやる理由
docomoさんがあそこまでやる理由には自社側の事情とユーザ側の事情、両側面があるのかなと思います。
自社側の事情としては抱えているサービスの多さがまず上げられます。最たる例がnottvの対応などではないでしょうか。コンテンツ・プラットフォームとしてのdocomoの事情があるため、まずは自社サービスが多く入る形になってしまいます。
ユーザ側の事情としては上記でも触れたとおり、ドコモさんのお客様は中高年、さらに流行に対して後から乗ってくるレイトマジョリティのお客様がたくさんいらっしゃいます。
この層のお客様にとっては「今まで使えたものがすぐわかりきっちり使えること」が要求されます。そう考えた場合(特にフィーチャーフォンからの移行を考えた場合)はそのままのAndroidのUIでは最初からハードルが高すぎる可能性があります。そのため、フィーチャーフォンライクなUIとサービスへの導線をアクセスの良いところに置く必要性が出てくるのです。
また、そういった層のお客様でのAndroidからAndroidへの機種変更ユーザも一定数居るため、「違うメーカの機種に変更したら使い方がわからなくなった」という事態を招くことは好ましくありません。そういった意味でも共通のUIを着せる意義、というのが発生するわけです。
出てきた写真の一枚からでも、各キャリアの事情から想像するだけでもこんな感じになってるんじゃないかなーと想像を膨らませてみるのも面白いものですね。